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オクトーバーフェストに参加して
中村 峯子
筆者の中村さん(右から2人目)とガルデさん
今年は湘南日独協会結成20周年を記念して、エーデルワイストリオとヨーデルぐるっぺ放歌会の演奏があると聞いて、
初めてオクトーバーフェストに参加しました。
式がひととおり終わると、いよいよイベントの始まりです。アムゼル合唱団の歌声はとてもきれいで、鎌倉芸術館でのコンサートを思い出しました。
「歌で楽しむドイツ語」(Singen wir zusammen!)の歌はアコーディオンに合わせて、
ガルデさんといっしょになごやかな雰囲気に包まれていました。
ヨーデルぐるっぺ放歌会は女性の榎本さんの「ヨハン大公のヨーデル」を筆頭に、楽しい曲が次々と歌われました。ヨーロッパアルプス地方では、
忙しい仕事が終わる秋から冬に向けての農閑期に農民たちがアコーディオンやカウベル、生活用具である木のスプーンなどを使って、演奏を楽しみます。
ヨーデルもそのひとつで頭声で出す声は、羊や牛の放牧をしてあちこちの山に散らばっている仲間に届くようにと歌ったものです。
その他、リズミカルで踊りたくなるようなメロディーの曲もあります。
オクトーバーフェストでも肩に手を置いて電車のように多勢の人がつながって、
会場の中を歩きました。曲に合わせて、体を動かすのは、人間にとって、たいへん楽しいものです。皆さん本当に楽しそうでした。
おいしい料理とおいしいお酒、音楽があれば、皆笑顔になります。オクトーバーフェストに参加して、本当に良かったと思いました。
オクトーバフェストを計画された皆様方ありがとうございました。来年も楽しい計画を楽しみにしています。
合唱団「アムゼル」
Singen wir zusammen !の皆様
フェスティバルの雰囲気を伝えるスナップ写真から
ミュンヘンのはるか、かなたのオクトーバーフェスト
カイ・シュテフェン・ボーネルト
日独協会東京 研修生
オクトーバーフェストのイメージは?−大きなテントとか並べた長いテーブル。
もうわくわくしてお客様が座って待っている。
ウエイター達はビールのグラスを堅く掴めて今か今かと出番を待っている。
皆の目はテントの一点に集中している。
ついに、「O'zapft is!*」という叫びが聞こえて祭りが始まる。
でも、オクトーバーフェストはドイツだけで行っているわけじゃない。ミュンヘンから遠い日本の藤沢にも皆がわくわく期待しているオクトーバーフェストがある。
今までにオクトーバーフェストに参加した経験がまったくない私は、日本ではどうなのかなと考えていた。
ドイツで行われるオクトーバーフェストと同じ雰囲気のイベントかな?着いた瞬間に、すぐに気づいたのは:本当にドイツのオクトーバーフェストだと。
レーダーホーゼンやダーンドルを着ている日本人。ステージではもう楽器の音を合わせが始まった。そして、本当のアルプホルンも置いてあった。
奇麗なダーンドルを着ている淑女が話しかけて本日のプログラムを親切に教えて頂いた。そして私達も司会をするべきだと。一体どういう意味?準備をせずに従って、
それから、ビールがもう止めどなく流れてきた。更に、エーデルワイス・トリオは誰でも知っている曲を歌い、
アムゼル合唱団はとても上手なドイツ語で私が子供の頃から知っている曲を歌い、どんな歌集にも入っている曲を聞かせて喜ばせて頂いた。
例えば、「Lorelei」と「Ein Männlein steht im Walde」と「Vogelhochzeit」など。
その後、ヨーデルくるっぺがステージに躍って、皆が盛り上がって暖かい感じの曲を聴きながら、踊り始めた。
やがて踊りの列はどんどん長くなる。ポロネーズに変わって部屋を回っているのだ。ここは日本かバイエルンか?
ドイツのオクトーバーフェストと少し違う印象だけど。ドイツでは呑むのが大事らしいけど、藤沢では一番関心が深いのはドイツの音楽だと私の印象だった。
ドイツではビールを物凄く沢山呑んでいるけど、日本でアットホームなオクトーバーフェストを体験させて頂いて良かったと思っている。
ミュンヘンのはるかかなたの本当の PROSIT DER GEMÜTLICHKEIT!
編集者注:
筆者の承諾を得て少し加筆、修正させてもらいました。
が、原文の持ち味を最大限に残すよう心がけました。
ボーネルトさんは日本語訳文とともにドイツ語原文もお送り下さいました。
全文を掲載します。
*O'zapft is!:ネットで調べたところ
ミュンヘン市長が Oktoberfest の開始を宣言するバイエルン方言の決まり文句のようです。
Das Oktoberfest jenseits der Wiesn
Kai Steffen Bohnert
Was verbindet man gemeinhin mit dem Oktoberfest? - Riesige Zelte, mit reihenweise aufgestellten Tischen;
hier tummeln sich bereits die Besucher Schulter an Schulter, in freudiger Erregung wartend; wie sich dann
alle Blicke einem Ende des Zeltes zuwenden, wie die Kellnerinnen die Gläser fester halten,
bereits sie zu füllen, wie dann ein Schlag durch das ganze Zelt geht und endlich der ersehnte Ausruf: „O'zapft is!“
Aber das Oktoberfest gibt es längst nicht mehr nur in Deutschland.
Auch in Japan, fernab von München, wird das Fest mit großer
Aufmerksamkeit erwartet. Heute z.B. fahren wir nach Fujizawa, in der Nähe von Tôkyô.
Da ich allerdings bislang kein Oktoberfest besucht habe, war ich durchaus unsicher,
was uns denn erwarten würde. Doch nicht etwa ein Oktoberfest, wie in Deutschland?
Und wirklich, wir waren gerade angekommen, da sahen wir schon überall: Japaner
in Lederhosen oder Dirndl, auf der Bühne stimmte man indessen die Instrumente,
sogar ein wahrhaftiges Alpenhorn lag daneben; eine adrette Dame im Dirndl kam uns unverzüglich entgegen,
sie erklärte uns sehr freundlich den Programmablauf, wir würden ja ebenfalls moderieren -
wie bitte? Gänzlich unvorbereitet fügte ich mich jedoch, und dann floss das deutsche Bier bereits ungehemmt.
Unterdessen stimmte das Edelweiß-Trio altbekannte deutsche Weisen an, der Amsel-Chor sang für uns,
in übrigens ausgezeichnetem Deutsch, deutsche Lieder, die ich während meiner Kindheit so oft gesungen habe,
und die noch heute in keinem Liederbuch fehlen; so etwa die Lorelei, Ein Männlein steht im Walde oder Vogelhochzeit.
Hierauf sprang sogar ein Jodelchor auf die Bühne, und wirklich gab es dann kein Halten mehr:
Die meisten Besucher sprangen auf und tanzten zu heiterer Schunkelmusik, bald zog sogar eine immer länger werdende
Polonaise durch den gesamten Saal. Waren wir denn wirklich in Japan - und nicht etwa doch in Bayern?
Anders als beim Oktoberfest in Bayern, wo, so ist mein Eindruck, das Trinken im Mittelpunkt steht,
war es in Fujizawa dagegen die deutsche Musik, der sich alle auf fast rührende Art zugewendet haben.
Und während in Deutschland ein Maß nach dem anderen geleert wird, durften wir in Japan das Oktoberfest in fast
heimeliger Atmosphäre erleben. Ein wahres Prosit der Gemütlichkeit, jenseits der Wiesn!
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