Back Number - これまでのイベント情報



「ふじさわ国際交流フェスティバル」

参加報告

会員 伊藤 志津子


2016年10月30日(日)藤沢駅北口のサンパール広場で第13回ふじさわ国際交流フェスティバルが開催され、 湘南日独協会も参加した。私の記憶では今年で5度目の参加になる。 去年は雨の中で苦労した行事だったことを思い出し、 「良い天気になぁ〜れ」とそればかりが気になった。

当日は晴れ!協会のブースの位置もなかなか目立つ場所! 好条件に恵まれて多勢の方に立ち寄っていただけた。

ドイツという国とその文化をいくらか紹介できたような気がする。
ドイツビールとプレッツェルの販売も行い、例年のことであるが、 こちらも好評であった。

協会としてこのフェスティバルに参加し、販売作業には不慣れな役員たちが 会員の方々にも応援して頂いて運営した。 にこにこと、あるいは黙々と、協力しあっている皆様を見て>いると 「国際交流」だけでなく、「協会内交流」にも役立っているようで楽しかった。

アルプホルン演奏のダンケシェーンの皆様もありがとうございました。
そういえば今年の参加で私個人の記憶に残ることがあった。 震災募金箱が会場の数か所に設置され、協会のブースにも置かれた。 私は募金箱を抱えて「お願いします!」と道行く人に声を張り上げてみた。 初めての経験であった。 箱の中でコーンと音がして「気持ちです」と女性がニッコリしながら通り過ぎて行った。 うれしい気持ちになった。

藤沢市は、2020年東京オリンピックでヨット競技の開催地になっている「江の島」を抱えている。 「ヨット競技、藤沢の江の島」で国際交流が盛り上がることを想定して市民が 今から気持ちを一つにしようという目的で、進めている感じを受けた。
このフェスティバルを通して湘南日独協会の交流の輪も広がっていくことを願っている。





ブースの様子と小田原から留学生が来訪



「かまくら国際交流フェスティバル」

参加報告

会員 昔農 英夫


「かまくら国際交流フェスティバル2016」が11月13日(日)に高徳院(鎌倉大仏)で開催されました。 小春日和に恵まれ、観光名所という事情もあり外国人を含む多くの方々が当協会のブースにも訪れました。 協会の活動紹介に加え、会員の鬼久保様と仲間によるチロル地方の民族楽器演奏、 ドイツ焼菓子の詰合せを販売いたしました。セールス・レディの魅力もあって用意した100セットは程なく完売しました。 民族楽器の演奏では、ブースの周りに人垣ができ文字通り国際交流の輪が生まれました。

今年は、会員がドイツとの関わりを契機に生まれた菓子を、作り手の在独体験と共に 紹介することを企画コンセプトに掲げました。 焼菓子の詰合せは、曽根愛様(会員)がフェスティバルのために特別に準備してくれたものです。 彼女は子供の頃からの夢を実現するために高校卒業後単身渡欧、ドイツ、スイスで約8年に及ぶ修行の末、 Handwerkskammer zu Kölnからドイツ国家製菓マイスター資格を与えられた根っからの職人です。 帰国後、藤沢市片瀬山に開いた「アウスリーベ」(電話0466-61-3596)で自らドイツ伝統の菓子を焼きつづけています。

林英子様(会員)がStuttgart滞在中に草の根の市民交流の中ではぐくみ、 慣れない異国での生活に彩を添えてくれたと述懐されるドイツケーキの紹介も彼女の ご好意で準備を進めておりました。 しかし、役所の手続き上の問題から断念せざるを得なかったことを申し添えます。 寿福寺前にある林様の茶房「ほたる1月号のこみち」は訪れたかたも多いと思いますが、 八幡宮から横須賀線を渡ってすぐ、散策の途中に是非立ち寄ってみて下さい。 (鎌倉市扇ガ谷1‐14‐11。日曜、月曜日は休み。前もって電話0467-24-8641すると確実です)手作りのドイツケーキと 林さんがこだわりで選んだ器でいただく紅茶、それに彼女の気さくなお人柄が 心和むひと時を与えてくれます。





ブース付近の様子



11月例会 講演会
「子供のQOLと主張性」
 −日本とドイツの比較から−

講師 柴田玲子氏
   聖心女子大学文学部心理学科准教授


会員 大澤 由美子


先生のにこやかな笑顔で講演がはじまる。 ドイツで子どものQOLを調査するために初めてドイツ語を学んだこと現地での 知り合いの協力を得たこと等々、研究に対する積極的な取り組みがうかがえた。 その中でも、当協会副会長伊藤志津子さんとご主人の伊藤一さんの的確な支援も あったようで会員としてはちょっとうれしい気持になった。

QOL(クオリティーオブライフ)は、人間らしくその人らしく人生に幸福を見出して 生活しているかの尺度をいうらしいが、介護や医療では用いられているのを耳にする ことがある。先生の研究は 小学生のQOLを国際比較しそこに出てくる差の要因を 探り今後の教育に生かそうとするものであった。今回はドイツと日本を比較する話であった。



柴田 玲子氏

子どものQOL尺度は身体的健康、精神的健康、自尊感情、家族との関係、 友だちとの関係、学校生活から構成されている。

調査対象は、3・4年生(10歳)にしている。 この年齢設定は10歳以上になると日本ではそのまま5年6年と進むが、ドイツでは 進路が違ってくるという事情からだそうだ。

今回は、特に自己肯定感(自尊感情)、主張性(自己表明と他者配慮)、について 取り上げられた。日本の子どもはドイツに比べ自己肯定感がとても低く、 主張性も低いことが分かった。

この差の要因の一つに文化的背景があると考え両国の学校教育に目を向けた。 ドイツの学校では自分の意見を主張することが求められ、日本の学校では みんな仲良く助け合うことが求められている。 言い換えると自己主張を求める文化と他者配慮を求める文化の違いが両国の子どもの QOLに反映されているということであった。

自己表明の得点はドイツの方が高い。これは男女別にみてもドイツの方が高い。

他者配慮の得点は僅かにドイツが高い。 ドイツも日本も男女別でみると女性の方が高い。他者配慮については、 「年齢が違っても国が違っても女性の方が高い」というコメントがあり、 やっぱりと大きくうなずいてしまった。

自己表明が低く僅かではあるが他者配慮も低いとなると文化の違いとは言え「日本の教育は・・・・」ということになる。

自己表明の低い日本の子どもが、大した自己表明もせず、何となく高校へ何となく 大学へ何とか就職しても何にもできない社会人になる例が増えてきている。 (自己表明だけが原因ではないだろうが)

また、一方では自己中心的理不尽な要求をするモンスターペアレンツやクレーマーが 最近急増している。

自己表明力をつけることは大切だとは思うが、常に他者配慮力もつけなければと講演 を聞きながら思った。






Copyright(C) 2017- 湘南日独協会 All Rights Reserved.

 

.