4月懇話会「どうして不器用なの?〜小学生の指導を通して〜」に参加して

会員 大久保明



大澤由美子氏


 参加された私を含めた多くの皆さんがおそらく初めてこのような話を聞かれたのではないだろうか。どのように表現すべきか解らないままに当懇話会の報告をしたいと思います。
 スピーカーの大澤由美子氏は長年教育特に特別支援教育と云われる分野に携わって来られたようです。テーマの「不器用」の原因はどこにあるのか?不器用・器用は先天的か後天的か?後天的であれば訓練で改善が可能と思うが、前者であればなにか改善策はあるのだろうか?子を持つ親ばかりか、本人も悩む事である。
 不器用の多くが個々の持つ感覚に負う事が多いようだ。いわゆる、五感とは異なる固有覚、前庭覚それに触覚の三要因について説明があった。
 固有覚(関節の曲がり具合や筋肉の収縮具合や腱の張り具合を脳に伝える)に問題があると、ボタン留めや茹で卵の殻むきが難しい。
 触覚に問題があると、触角防衛反応が出て、散髪や抱っこ、洗顔、歯磨きなどを拒絶する傾向がある。
 内耳の前庭覚(上下移動・前後移動を脳に伝える)に問題があればなぞり書きやキャッチボールが苦手。
 行動、姿勢、運動、動作、態度をコントロールするために、脳が外部からの刺激を組織化する働きを「感覚統合」と言い、感覚に問題を抱えることにより、一般的な行動を取れない子供たちがいることに改めて知るとともに理解し周囲の環境作りの必要性も感じさせられた。
 手作りの小道具と参加していた伊藤志津子さんをモデルに様々なケースを具体的に説明頂きユニークな懇話会でその後の食事会も大いに盛り上がりました。皆さんご協力有難うございました。


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