マインツから


Studienkollegについて


                         長谷川孔一郎氏(右端)


マインツ 会員 長谷川 孔一郎

今回は今僕が通ってるStudienkollegについてお話などしたいと思います。 Studienkollegとは大学入学資格を持っていない外国人のための、もしくは ドイツ人でドイツのGymnasium(大学進学中高一貫校)に通ってはいないが大学に 行きたい者のための、大学が提供している大学進学コースです。 日本ではあまり知られていないのではないでしょうか。僕もここに至るまで インターネットを駆使して情報を得ようと試みましたが、なかなか情報がなかった のが現実です。

ドイツの大学に入学する為にはAbiturというGymnasium卒業テストがあります。 日本のセンターテストに値するものです。しかしセンターテストと違い高校卒業時に あります。この成績を持って皆、大学に進学します。これを受けることでドイツ人は 大学入学資格を取得するのです。ただ言葉の問題などもあり外国人にはハードルが 高すぎるためStudienkollegというシステムを導入しているのだと思います。

Studienkolleg では大学入学資格取得のため、数学や英語、自然科学系、歴史、 ドイツ語などの本来ドイツの高校で勉強する内容をドイツ語で受講します。

そこである一定以上出席し、尚且つ学期末にある大学入学資格取得試験で67%以上 取るとドイツの大学で自分の学びたい教科を専攻できるということです。ただ、 自国で自国の大学入学資格をすでに持ってる場合はSprachenkollegといって ドイツ語コースの受講、そしてDSH(Deutsche Sprachprufung für den Hochschulzugang 大学入学のためのドイツ語テスト)でドイツ語の能力証明のみで 大学へ進学できます。ただドイツ語のみとは言ったもののドイツ語レベルとしては C1以上C2以下とレベルは非常に高いと感じます。(レベルの説明としてドイツ語の 欧州評価基準というものがあり、それはA1から始まってA2、B1、B2、C1、C2と順に 語学力によってテストを受けた際などに評価される基準のこと。A1からB1は初級、 B2が中級、そしてC1、C2は上級といったところでしょうか。

大学入学資格は国によって違い、日本の場合、もちろん大学を卒業した者、大学に 在学中の者、そしてセンターテストで62%を取得したものです。そのほかに専門学校や 短大で何年と決まりがあると聞きましたが、僕はまだ正確には認識していません。

一学期は休暇も含めて半年で、まず中級コースから始まります。そしてその学期末に 試験があります。長文読解にリスニング、最後にテキスト作成の3つで構成されて います。これも合格には67%以上の取得が必要です。合格すると次学期は上級コースに 進むことができます。

上級コースの受講後、上記で説明したDSHの受験が認められます。DSHで定められた得点 以上を取ると大学での専攻を認められます。だだ中級コースの期末試験もしくはDSHの どちらかで不合格だった場合、もう一度だけ一学期再履修が認められます。

Studienkollegには志しを持って本当にドイツの大学で勉強したい人たちが来ている ので授業にも熱がはいります。

僕が通っているのは正確にはこのSprachenkollegで、次学期から上級コースに進みます。 次の6月のDSHに向け勉強中です。

コースの中にはヨーロッパ人が多く、母語がドイツ語とかけ離れてるアジア人には 試験はとても高い壁です。日本語はとても美しい言語ですが・・。

Studienkollegはただの語学学校とは違い大学で使う専門用語を勉強したり、 プレゼンテーションなども課題として出されます。

しかし言葉は何をするのにも当然必要で大学で勉強したいというのであれば尚更高い レベルの語学力が必要です。確かに大学の入学1年程が遅れてしまいますが決して 語学の勉強は無駄にならないと自分に言い聞かせて日々ドイツ語の勉強に励んでい ます。自分が本当にやりたいことであればそれは時間をかけてゆっくりしっかり やっていかなければいけないと思います。

「ローマは1日にしてならず」です。



『ミュンヒェンでのゼロからのドイツ語』

マインツ  長谷川 孔一郎氏


ミュンヒェンでの生活は僕の人生を大きく変えました。 ドイツに行く前までは何をしても並な成績しか残せず、 悪くはないが飛び抜けて良くもない。 そんな自分があまり好きではありませんでした。 でも、ドイツでの生活で気づいたことがあります。 それは不得意な分野を克服するために労力を使うのではなく、 得意分野をさらに伸ばすとかが大切だということ。 今まで何をしても平均的であった自分とは決別し、 「自分の強みを生かそう!他人にはできないことをやろう」と思えるようになった のです。 それから自分に自信が持てるようになり、そんな自分にしてくれたドイツに どっぷりのめり込んでいくこととなります。


ミュンヒェン空港に到着し、まだ五月だったので少し寒かったのを覚えています。 空港の出口には雪に書いたMünchen 2013 「Mr.Hasegawa」と書かれたカードを 持った迎えの人が待っていました。 彼との会話は不思議なことに何も覚えていません。 はっきりしていることは英語での会話ということだけです。 というのもドイツ語は“ゼロ“の状態でしたので。 それは僕がただ単に怠惰だったからではなく、間違ったドイツ語が正しいドイツ語を 学ぶ際に障害となり得るからでした。 それは日本の英語教育と同じでカタカナで発音し、一度覚えてしまったら 本当の発音を学ぶのにより長い時間がかかるといったようなことです。 ゼロからの挑戦は初めの頃は確かに大変でしたが三ヶ月を過ぎた頃にはドイツ語だけで コミュニケーションを取れるようになっていました。

ミュンヒェンでの一年はあっという間に過ぎて行きました。 ホストファミリーにも恵まれ、帰国の際には「日本に帰ってくれるな」とまで 言ってくれました。 語学学校とホームステイ先にも常に僕の他に二人以上留学生がいたので、 世界各地に友達もでき、各地の文化や言葉に触れることができました。

これはとても貴重な経験で旅行では経験し得ないことだと思います。 またいつかどこかで会えたらいいなと思います。

これには渡航前に自分で決めたある二つのルールが奏功したかなと思います。

一つ目は、「自分から日本人を探さない」です。 日本人といると日本語で話してしまう。 これは偏見かもしれませんが日本人は外国で日本人同士でかたまってしまうと いうようなことも聞いていたからです。 僕の今回の留学の目的はドイツ語の習得であって、観光ではなかったからです。 わからないことがあれば現地の人に聞く。 それもドイツ語を使って。一年間の留学と決まっていたので、 なるべく日本語を話さないよう、この短い時間をどのように有効に使えば ドイツ語を早く覚えられるかを常に考えていました。

二つ目は、「誘われたら断らない」です。異国での経験はどんな経験もいい経験。 日本では誘われてもよく断っていました。 しかし、断ることによって一つ、また一つ経験できる機会を失っていることに 気がついたのです。 それは言葉を覚えるためだけではなく、人を知り、町を知り、 そして国を知ることになるのだと。このことを公言していたので、 たくさんの人が僕のことを誘ってくれました。何よりも勉強したドイツ語を その場で使える楽しさがありました。


勉強した分だけ理解でき、伝えることができ、これこそが現地でその言語を学ぶ 醍醐味ではないかと思います。 再び日本の英語教育の話になりますが、授業で勉強した英語を使う機会は少なく、 テストが終わってしまえば忘れてしまう。 これはすごく惜しいと僕は思います。

そしてこの一年で一番大きく感じたのは「ここドイツで本当に何かを学びたい」と いうことでした。この時人生で初めて何かについて「知りたい」と思いました。 それは効率の良さだったり、合理的な考え方、そして何よりも自由に感じたからです。 これが大学進学という次のステップに繋がる第一歩でした。 




『ドイツとの出会いそしてマインツへ』


マインツ  長谷川 孔一郎氏


長谷川孔一郎氏は孔一郎君と呼んだ方が似合う藤沢出身の好青年。Schwatzerei am Stammtisch へも参加この9月よりマインツでの生活を始めたところです。

最初のドイツとの出会いは小学校の時でした。 僕の応援していたプロサッカーチームにドイツ人の監督がきて初めてドイツ人を見ました。 その人はとても誠実そうな人で皆から慕われているようでした。 その頃、ドイツを意識していたかわかりませんがそれがドイツとの最初の出会いだったと思います。 それから中学校で進路の事を考えるようになって、本当に何がやりたいのかそして何をやりたくないのか。

それを考えた時に"外国に行きたい"と心のどこかで思ったのを覚えています。 当時まだ旅行でも外国に行ったことがなかったので一度自分の目で見て、肌で感じたいと。 どんなに日本と違うかを。そしてそんなに大して違わないんじゃないかと思ったのも事実です。 父と母も賛成でどんどん行ってこいと。1人で生活することの大変さを学んでこいと。

ですが中学生の僕には何をどうしたら外国に行けるのか、 そもそも外国とは言っても具体的にどこに行って何をするのか全く分かってなかったようです。

本気度も足りなかったのでしょう。 それに加えて当時はサッカーのことばかり考えていたので高校サッカーは 一番明確で近い目標だったんだと思います。なのでサッカーのために高校へ行きました。 高校最後の年、年子の兄がイギリスへ語学留学にいきました。これも大きな影響の1つだだったと思います。

僕は今でもそうですが変わりものでしたので、留学でポピュラーなアメリカや、 イギリス、オーストラリアなどの英語圏には全く興味がなく、 第二外国語、特にヨーロッパになんとなくですが憧れ、そして惹かれていたと思います。 それとサッカーには関わって行きたいこと、教えることが好きなこと、 サッカー選手としては大成しなかったことを踏まえてトレーナーになりたいと思うようになりました。 そこから逆算して、トレーナーになるにはどこの国がベストか。 ここで出てきたのがドイツでした。そこから家族や友人、学校の先生に公言するようになって自分の中でも、 とりあえず行こう。行ったら何かわかるかもしれない。トレーナーになるためにはまず語学だと。 このような経緯でとんとん拍子でドイツに語学留学をすることが決まりました。

ちなみに写真は、この前の週末にミニ旅行に行ったので。Schloss Schwetzingen です。僕は写真をあまり撮らないものなのでうまくはないですが。野菜は近くの農家で買ったオーガニックの野菜です。 こんなに甘くて美味しい野菜を食べたのは初めてです。

では、皆様が日本で良い夏を過ごされることをドイツから願っております。
 (2016年8月10日メール)



ドイツ野菜のおいしさにびっくり!









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